テコンドーが持つ、その大きな魅力とは?
華麗で技の数が豊富な蹴り技
テコンドーの競技にはトゥルと呼ばれる「型」やマッソギと呼ばれる「組手」もありますが、その最大の魅力は蹴り技であり、これが「蹴り技のボクシング」と呼ばれる所以でもあります。テコンドーでは空手やキックボクシングのような下段蹴りは禁止されているため、打点の高いミドルキックやハイキックが進歩発展していきました。そのため、たとえばテコンドーならではの蹴り技として、片足による連続蹴りや後ろ回し蹴りなどが挙げられます。
テコンドーには2つのルールが存在し、一つはITFルール、もう一つはWTFルールと呼ばれるものですが、オリンピックルールであるWTFルールは9割近くが蹴りによる攻撃でパンチがないので、どのようにして蹴りで相手の上段にダメージを与えるかが研究されてきたのですが、こうした背景が蹴り技の進歩発展につながったのです。
ステップワークの軽快さ
テコンドーはボクシングのようなノックダウン制ではなく、ポイント制で勝敗が決まります。そのため、相手の攻撃をいかにしてもらわないか、かわしながら攻撃するかが重要になってくるので、ステップワークが発達してきました。
テコンドーのステップはただリズムよく、体を動かしているわけではなく、相手の攻撃を避けながら、すばやく蹴り技を出せるような体勢にキープされているのがポイントで、軽快さと華麗さも持ち合わせています。また、フットワークはまるで走っているかのようであり、スピードもありながら小回りを利かせている点も独特と言えるでしょう。
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ケガの少ないスポーツであるということ
テコンドーは他のスポーツや武道、格闘技に比べてケガが少ないと言われています。それはいったいなぜなのでしょうか?
テコンドーでは装着しなくてはならない防具、つまりプロテクターが多く、普段の組手などの練習からこうした防具をきちんと付けて行なっています。
空手やキックボクシングなどの練習でも、子供たちには防具の装着を義務付けているところもありますが、成人部門の場合はこうした防具の取り付けを禁止しているところが一般的で、必然的にケガも多くなります。
テコンドーではその点、防具着用が義務付けされており、安全面を重要視しているためケガが少ないのです。テコンドーの蹴り技はどんな角度から飛んでくるのか、上級者になればなるほどわからないため、防具なしではろっ骨や内臓に損傷を与えてしまい危険なので、日頃から防具を着用しているのです。