住まいについて真剣に考える
失敗のリフォーム
リフォームをする。新築の場合においてもそうですが、これをなんとなく、業者に言うがまま進めてしまってはいけません。世の中には悪質な業者もあり、有害物質が多く使われた家でシックハウス症候群になったり、風通しが悪いせいで家中カビだらけになったりと、自分で何も考えなければ危険な住まいを選んでしまうことになりかねません。
悪いリフォームとは「住まいの部分部分を、その時その時の思いつきで継ぎ接ぎのように直す」「機能や意味を持たせていない、意匠だけを変えているデザイン」「構造などについての法規を守っていない」「10年・20年後の生活の変化に対応できないもの」などです。リフォームを計画するときは、これらのようなものにならないように気を付けて考えなければなりません。
良いリフォーム
良いリフォームをしようとするときは、まず「こんな生活がしたい」という発想が必要です。決して「〇〇風のデザインにしたい」などといった表層的なところから考えてはいけません。また、将来の生活や家族構成の変化に対応できるような、先を見据えた設計(収納のつけ外しなど、後から簡単に変更ができるもの)を考えるべきでしょう。
最優先で明らかにしておくべきことの一つは「その家で過ごすどんな時間を一番大切にしたいのか」ということです。例えば食事の団らん、調理、バスタイム、食事後などのくつろぎ、睡眠など、これらそれぞれによって家の形、バランスが異なるものになってくるのです。
また、バリアフリーについても気を配っておくべきでしょう。段差の無い床構造、幅が広くゆったり通れる廊下、階段、トイレなど、家族が高齢になって多くの補助が必要になった時に対応できるよう、再度のリフォームがしやすいように考慮することも必要です。
誰に相談するべきなのか
「こういった改築は可能なのか」「どうすれば夢や希望どおりにできるか」など、リフォームを考える時にうかぶ様々な疑問は必ず建築士など専門家の意見を仰ぐべきです。リフォームにおいて守らなければいけない法律についての知識を有し、設計のセンスもあり、実績のある建築家にコンサルタントを依頼しましょう。たとえば、理想的な家に住んでいる人に、その設計者を紹介してもらうなどの方法で探す方法があります。
また、相談した専門家にそのままリフォームを依頼するかどうかは別であり、相談料を支払ってコンサルタントだけ依頼することもできます。