将棋のタイトル戦でよく使われるホテル・旅館とは?

タイトル戦は宿泊施設で行われる

将棋のタイトル戦には竜王戦、名人戦、王位戦、王座戦、棋王戦、王将戦、棋聖戦といった7つの戦いがありますが、このタイトル戦は特別に全国にあるホテルや旅館で行なわれるのが慣例です。タイトル戦を行なう棋士たちは和装を身にまとい、ホテルの外にはテレビ中継車も何台も停まっています。そのため、独特の緊張感が張りつめているのがこのタイトル戦と言えます。では、こうしたホテルや旅館の中で、よく使われることの多いところはどこにあるのでしょうか?具体的に見ていくことにしましょう。

ほほえみの宿 滝の湯(山形県天童市)

ほほえみの宿 滝の湯は将棋の駒づくりで全国一の生産高を誇る山形県天童市にあり、竜王戦が開催される際、よく利用されることで有名となっています。
このホテル内には「竜王の間」と呼ばれる部屋があり、竜王戦はこの部屋で行なわれています。
竜王の間は特別に作られており、将棋盤を映しやすいようにカメラを天井に取り付けられる仕様になっているなど、対局はもちろんテレビ中継もしやすい作りになっているのが特徴です。

ホテル椿山荘東京(東京都文京区)

ホテル椿山荘東京は日本庭園がホテル内に2万坪ほどもあり、四季を通じて訪れる多くの客を魅了する都内でも有名なホテルです。
このホテルは約10年ほど前から、毎年行われる名人戦で使用されており、タイトル戦が行われる4月には庭園内にも桜が咲いているため、将棋ファンの間では「春と言えば椿山荘」といったイメージがあるほどです。
また、名人戦当日には、ホテル内でプロ棋士たちがタイトル戦を解説してくれる大盤解説会も行われているため、期間中は多くの将棋ファンで賑わっています。

ホテルニューアワジ(兵庫県・淡路島)

ホテルニューアワジは兵庫県の淡路島にあるホテルで、紀淡海峡や大阪湾をのぞめる景観豊かなホテルとして有名です。
このホテルは毎年開催される棋聖戦の舞台として知られていますが、羽生善治氏が6年連続で昼食として食べたきつねうどんも有名となっていて、将棋ファンの間では「よっぽどおいしいに違いない」と話題になったほどです。

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龍言(新潟県南魚沼市)

龍言は新潟県南魚沼市にある温泉旅館で、大庭園が約4000坪ほどあります。このホテルの敷地内には、近くにあった豪農の屋敷や庄屋の屋敷が移築されてあるため、雪国新潟の文化や歴史を感じることができます。
龍言ではこれまで、竜王戦や王座戦などのタイトル戦の舞台として何度も使用されています。