自分に合う温泉を探すには?泉質の特徴を知ろう!
泉質を知って自分に合う温泉を見つけよう
適応症に効果的な療養泉は主成分別に大きく分けて10種類あります。含まれる成分が違えば、効果が期待される適応症も変わってくるのです。
温泉をより楽しむのであれば、自分が求める効能に適した泉質を選ぶことがポイントです。今回は肌や健康に良いとされる泉質をご紹介するので、温泉のある宿泊施設選びの際に役立ててみてください。
美肌や皮膚病に良いとされる泉質
美肌の湯と言われる泉質には、皮膚乾燥症やアトピー性皮膚炎といった皮膚症への効果も期待できます。主に塩化物泉や炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、酸性泉、硫黄泉が挙げられます。
塩化物泉は日本では2番目に多い泉質で、無色透明で塩辛さが特徴の温泉です。塩分が皮膚に付着することで汗の蒸発が防がれ、湯冷めししにくく冷え性に効果が期待できます。角質を落とす酸性温泉と相性が良く、仕上げとして入ると肌の乾燥を防げるでしょう。
炭酸水素塩泉は古い角質を取り除くクレンジング効果があり、同時に冷え性の改善にも効果的です。ただし、入浴後に肌が乾燥しやすいため、保湿ケアが求められます。
硫酸塩泉は保湿と保温効果がありますが、炭酸水素塩素と同じく肌が乾燥するケースもあります。こちらも入浴後の保湿ケアは念入りに行ってください。
高酸性度の酸性泉と腐った卵のようなにおいが特徴的な硫黄泉は殺菌作用があり、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、表皮化膿症などの皮膚病に効果的です。一方で、肌へのダメージが強いため、肌が荒れる場合もあります。
上がる前にシャワーで体を洗い流して、成分が残らないようにしましょう。また、どちらも長時間の入浴は温泉成分の影響で体調不良を招く(湯あたり)を起こすことも多いので注意してください。
神経・精神、血液、免疫力などに良いとされる泉質
次に神経や精神面、血液、免疫力など健康に良いとされる泉質をご紹介します。健康に良いと言われる泉質には単純温泉や二酸化炭素泉、含鉄泉、含よう素泉、放射能泉が挙げられます。
日本で最も多いと単純温泉は刺激が少なく、子どもからお年寄りまで安心です。柔らかいお湯は自律神経の乱れを整え、不眠症やうつ病に効きます。
二酸化炭素泉は炭酸ガスを含んでおり、ガスの気泡が皮膚から吸収されることで血液の流れを良くします。低い温度でもしっかり体が温まる温泉です。
含鉄泉は空気に触れると無色透明から茶褐色に変わります。鉄分を含むので、飲用すれば鉄欠乏性貧血に効果が期待されます。
よう素が含まれている含よう素泉には殺菌作用があり、飲用すればコレステロール値を下げる作用や動脈硬化の予防にも効果が期待できます。ただし、よう素の過剰摂取は甲状腺肥大のリスクを高めるので注意しましょう。
ラドンを含有する放射線泉は、微量な放射体なので体に害を与えることはありません。免疫力を上がる作用があり、痛風や関節リウマチ、強直性脊椎炎などに効果的です。放射線泉も湯あたりを起こしやすいので、長時間の入浴は避けましょう。